外側上顆炎あるあると整形外科テスト3選+α

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こんにちは。肩 祥平です。

コロナ禍でなかなか外出できず、運動不足の方が多いと思います。

僕も育児で手一杯でジムに通えず、運動不足の結果、太ってしまいました笑

コロナ渦でも屋外のスポーツは割と早期から再開していた印象で、テニスは緊急事態宣言が開けてすぐ再開している方が多かったです。

というか、旅行などすることがないからテニスをする頻度が増えた方がとても多かった印象です。

そうなると増えるのがテニス肘こと外側上顆炎

でも、テニスがきっかけで外側上顆炎になる人の割合は高くないとも言われていますよね。

医師の外側上顆炎のガイドラインではテニスプレーヤーの発症は10%前後とも言われています。

実際ここ最近の10症例くらいを振り返っても、テニスプレーヤーの方もいましたが、

皮鞄の職人さん

金物細工の職人さん

サラリーマン

主婦

テニスが明らかな受傷理由では無い人もたくさんいました。

なんでテニス肘って広まったんでしょうね?笑

そんなことはさておき、今回は外側上顆炎のあるあると整形外科テストを紹介していこうと思います。

外側上顆炎とは

ちは

外側上顆炎とは短橈側手根伸筋腱の付着部症です。

付着部

短橈側手根伸筋の起始部(外側上顆)は幅10mm、厚さ1mmと平べったい形状なので、面積あたりの負荷が大きくなるので微細損傷や炎症が生じると報告されています。

病院の医師の超音波検査で腱繊維の微小〜完全断裂や石灰化が指摘される方もいますよね。

現場感的には保存療法が選択されることが多く、手術療法(伸筋腱起始部の切離)に到ることは少ない気がします。

スポーツ整形外科で勤務していた間に1症例も経験したことないので、外側上顆炎の手術の後療法を経験してある方は是非教えていただきたいです!

日整会のガイドラインを確認すると、直視下と鏡視下の術式の比較はありますが、保存療法との比較はあまりないようです。

ストレッチングや運動療法は程度の差はあれ、外側上顆炎の治療としては推奨されています。

先ほども述べたように、経験的にも保存療法になることが多いです。

外側上顆炎は短橈側手根伸筋腱の付着部症で、ストレッチングなど理学療法は推奨されている

外側上顆炎あるある

外側浄化あるある

■ペットボトルのキャップを開ける時

ペットボトルのキャップの開閉や、つまみ、手芸など操作性が求められる動きでは、手関節尺屈背屈位が可能にしているとさえている。

手関節尺屈背屈は短橈側手根伸筋が優位に働き、長橈側手根伸筋が働きにくいので、外側上顆炎の原因筋の短橈側手根伸筋に負担がかかると考えられます。

■床に置いてあるカバンなどを持つ時や遠くのものを持つ時

ビジネスマンや事務の方などデスクワークをしている方に多い印象です。

肘関節伸展・前腕回内でものを持つ動作です。

中間位でもつと、ドケルバン病の原因になるようなストレスがかかるから、ガチガチにADL動作を制限するのはよくないですが、何故?を理解するための頭の片隅に入れておいても良いかもしれませんね。

ドケルバン病あるあるはこちらをチェック▶︎ドケルバン病あるあると整形外科テスト

■雑巾を絞る時

手関節を背屈するので疼痛が生じると考えます。

しぼる方向を逆にすると痛みが減る人もいますが、外側上顆炎で肘関節屈曲で疼痛も生じる人もいるので、そのような方は痛みは変わらない or内側が痛いという人もいます。

このようにテニス以外にも痛みがでる動作が多いです。

次の項でお伝えする整形外科テストもオリジナルだけでなく、少しポジションを変えてどの関節運動で疼痛がでるかを評価するようにしています。

外側上顆炎の整形外科テスト

■thomsen test(トムゼンテスト)/Cozen’s test(コズンテスト)

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肩関節屈曲、肘関節軽度屈曲、前腕回内、手関節中間位、手指屈曲位をスタート肢位として、手関節底屈方向の抵抗に抗いながら、手関節背屈してもらう。

疼痛がでると短橈側手根伸筋の収縮時痛の可能性があります。(総指伸筋の収縮時痛よりも可能性が高いかなって感じ)

疼痛が出ない場合は、肘伸展位で痛みが誘発されないか評価する。

肘関節軽度屈曲位でのテストをCozen’s test(コズンテスト)、肘関節伸展位でのテストをthomsen test(トムゼンテスト)といいますが、まぁあまり名前の違いは重要ではないですよね笑

感度や特異度に関しては、エビデンスとなるような論文はあまりないですが、効果判定には用いることはできると思います。

Cozen’s test(コズンテスト)、thomsen test(トムゼンテスト)が陽性であれば短橈側手根伸筋の収縮時痛の可能性

原因部位の特定にはエビデンスが乏しいが、効果判定には有効と考えられる

■middle finger extension test(ミドルフィンガーテスト)

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肩関節軽度屈曲、肘関節伸展、前腕回内、手関節中間位、手指中間位をスタート肢位として、中指屈曲方向に抵抗に抗いながら、中指を伸展してもらう。

疼痛がでると総指伸筋の収縮時痛の可能性があります。(短橈側手根伸筋の収縮時痛よりも可能性が高いかなって感じ)

僕は現場では肩関節屈曲位だけでなく、ベッドに前腕を置いた肢位、施術前に背臥位で肩関節中間位でも評価します。

ベッドに前腕を置いた肢位、施術前に背臥位で肩関節中間位でmiddle finger extension testが陰性化しても、肩関節屈曲位のオリジナルのmiddle finger extension testが陽性のままの症例がいます。

このような症例では経験上、肘関節周囲だけでなく、肩関節・体幹まで治療部位を広げると効果があることが多いので、僕は採用しています。

middle finger extension testが陽性であれば、総指伸筋の収縮時痛の可能性

オリジナルのmiddle finger extension testだけでなく、ベッドに前腕を置いた肢位、施術前に背臥位で肩関節中間位など評価することで患部以外の影響も考慮する

別法として示指伸筋にも抵抗をかける方法もあります。

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示指伸筋に抵抗をかけて疼痛が生じれば、短橈側手根伸筋の収縮時痛の可能性も考えられます。

middle finger extension testに追加してもそこまで時間がかからないので、仮説の精度を高めるために、評価してもよいと思います。

示指伸筋に抵抗をかけて疼痛が生じれば、短橈側手根伸筋の収縮時痛の可能性

■chair test(チェアーテスト)

肘関節伸展・前腕回内位で椅子を把持して疼痛が出現するかを評価する。

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chair testしたくても、リハビリ室にあるのは▼このようなセラピーチェアーではないですか?

そのような場合は、ベッドの端を持ってもらう方法で代用することもあります。

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ADL上肘関節伸展位での動作だけでなく、肘関節軽度屈曲位での動作も多いので、僕の場合は1kgのダンベルを用意しておいて、肘関節伸展位・屈曲位✖︎手関節掌屈位・中間位・背屈位の6パターンをささっと評価します。

6通り

■疼痛が出るテストの注意点

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上記のCozen’s test(コズンテスト)、thomsen test(トムゼンテスト)、middle finger test(ミドルフィンガーテスト)、chair test(チェアーテスト)は陽性であれば疼痛が出現します。

事前に疼痛が出ることを説明しておきましょう。

何も言わず、疼痛がでる評価を進めると、初期評価の時点でラポール形成が困難になることが多いです。

また、肘関節伸展ができない方もいるので、評価のために無理やし伸展させることのないようにしましょう。

橈骨輪状靭帯の評価

実際には110/139検体において短橈側手根伸筋は長橈側手根伸筋・総指伸筋・回外筋・外側側副靭帯・輪状靭帯・関節包に付着していた。(Biggsら,1985)

論文はコチラ

短橈側手根伸筋は橈骨輪状靭帯の腹側からも起始と言われているので、整形外科テストではないですが、橈骨輪状靭帯の制限がないかも確認します。

肘関節伸展時で前腕回内の可動域を評価します。

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正常値がどうこうというより、現場では左右差を比較することが多いです。

患者の頭側側から視診で評価すると良いと思います。

肘関節伸展位での前腕回内の左右差をチェック

■その他の評価

その他に握力に極端に左右差がないかも初期評価で確認します。

肘関節伸展で疼痛がない症例では四つ這いで肩甲帯周囲の筋力を評価することもあります。

まとめ

外側上顆炎は短橈側手根伸筋腱の付着部症で、ストレッチングなど理学療法は推奨されている

外側上顆炎あるあるはペットボトルのキャップを開ける時、床に置いてあるカバンなどを持つ時や遠くのものを持つ時、雑巾を絞る時など

外側上顆炎の整形外科テスト3選はCozen’s test(コズンテスト)、middle finger extension test(ミドルフィンガーテスト)、chair test(チェアーテスト)

上記以外にも別法や橈骨輪状靭帯の評価もある

参考文献

上腕骨外側上顆炎の診療ガイドライン,岡山医学会雑誌 第123巻 August 2011, pp. 141-144

上腕骨外側上顆炎 診療ガイドライン2019 改定第2版 日本整形外科学会 2019

Lateral epicondylitis-A review of structures associated with tennis elbow,C A Briggs, B G Elliott,Anat Clin 7, 149-153, 1985

松村将司,適切な判断を導くための整形外科徒手検査法 エビデンスに基づく評価制度と検査のポイント,株式会社メジカルビュー社,2020

 

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