有痛性外脛骨の痛みでフラダンスが踊れない症例&病院で経験を積む方法

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今回の症例は大人の有痛性外脛骨です。

この方は、前職の病院のDrから直接紹介いただき、自費で診ることになりました。

有痛性外脛骨を筋膜から介入し、圧痛を取ることができると、Drからも信頼してもらえることがあります。

僕は地元の石川では前職の病院、クリニックの2つから有痛性外脛骨の患者を紹介してもらえています。

有痛性外脛骨の圧痛を取れる人は少ないので、是非みなさんの地域で唯一の存在になってください!

患者情報

40歳 女性

エステ経営

主訴

10月の自分の結婚式で痛みなくフラダンスを踊りたい

現病歴

お盆にBBQして芝生で捻挫、それ以降痛みが出現

しかし、骨の隆起があることから1ヶ月前の捻挫が有痛性外脛骨の原因では無いと考えた

既往歴

学生時代に捻挫(2weekくらい固定)

評価

■圧痛評価

初回は③最突出部の圧痛が強かったですが、3回目の今回は②前部の圧痛が強かったです。

2回目の施術後すべての箇所の圧痛は消失していたのですが、フラダンスの練習が増えてから②前部の痛みが再発してきました。

再発例に関しての考察はnoteにも書いてあるので、興味がある方はご覧ください。

【誰も教えてくれない】有痛性外脛骨の治し方

有痛性外脛骨の症例を施術する度に追記しています!

■動作評価

フラダンス独特の、▼この動きで痛みが出ていました。

さらにこれが結婚式で踊るフラダンスで重要な動きのようです。

■筋膜の評価

足趾-内旋

足趾-外旋

足趾-前内側

足関節-内旋

足関節-後外側

膝関節-内旋

膝関節-内旋

股関節-前内側

に筋膜の動きの悪さがありました。

これらより、

内旋-外旋ライン

前内側-後外側ライン

に問題があると仮説を立てました。

施術

1回目、2回目の施術は内旋-外旋ラインを施術したので、硬さが残っていないかを再チェックを込めて施術。

足趾-内旋

足関節-内旋

膝関節-内旋

の3つは硬さは減っているが、まだ硬いので施術。

前回は上記3つが硬かったのであまり時間をかけなかった膝関節-内旋の硬さが、相対的に強くなってきたので、追加で施術。

この時点で圧痛はほぼなし。

バランスを取るために足趾-外旋を追加。

さらに、前回まで施術していなかった前内側-後外側ラインの施術として足関節-後外側、股関節-前内側を追加しました。

特に足趾-前内側の硬さを入念に施術しました。

その結果が▼コチラです!

フラダンスの動きも痛みなく、スムーズにできるようになりました。

考える上で重要なこと

今回の大事なポイントは2つあります。

1つは病態と既往歴から仮説を考えること、もう1つは2回目、3回目の施術を立てる上での考え方です。

■病態と既往歴から仮説を考える

受傷起点はお盆のBBQとお客様はいいますが、1ヶ月で有痛性外脛骨の骨隆起がでるとは考えにくい。

もちろん、それ以来痛みは出たのかもしれないが、筋膜調整の基本の一番古い怪我はな何か?を意識して問診をする必要があります。

今回はたまたま同じ足の捻挫が過去にあったので、仮説は変わらなかったですが、過去の怪我が捻挫ではなく、ACLopeだったら、下行性かな?と仮説は変わってたかもしれません。

受傷起点だけでなく、既往歴をしっかりきいて仮説を立てることが重要です。

2回目、3回目の施術を立てる上での考え方

1回目以降圧痛は徐々に減っているけど、再発する。

このパターンはおそらくラインは間違ってないので、ライン上に筋膜の硬い部分が残ってないかを再評価し、施術することが大切です。

全く変化がなければ、ラインを変えることも考えなくてはいけませんが。

ここの判断を間違えると、せっかく評価して効果があるラインにたどり着いたのに、別のラインを施術してしまう可能性があります。

また、触診力が低い時はちゃんと筋膜の固さを見つけれていない可能性もあるので、これは日々の触診会で練習することをお勧めします!

病院で働いている人へ

僕は病院時代は有痛性外脛骨の選手を施術するたびに、Drにbefore/afterを動画で見せて、仮説を話していました。

その結果、病院に来た有痛性外脛骨は全て僕が担当しましたし、多い時は毎週、有痛性外脛骨を新患で見てました。

Drも筋膜から評価して。と依頼が出るようになりました。

こうなれば、病院で筋膜への介入もやりやすい環境が作れます。

有効な疾患としてはバネ指、有痛性外脛骨のように他のセラピストや先輩が治せない疾患がいいと思います。

リハ予約を取る事務の方にバネ指と有痛性外脛骨がオーダーでたら、無理やりでも僕のところに入れてくれ、とお願いしていました。

他の手技もそうですが、経験を積まないと技術は向上しません。

筋膜からの介入でなんでも治せるわけではないですが、救える選手は多いです!

休み明けに少しでも質の高い施術を提供できるように、連休中もしっかり学びましょう!

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