筋膜調整による浮腫への影響

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こんにちは。

今回は筋膜調整による浮腫の影響についてです。

 

❇︎エビデンス的なところな正直疎く、経験値ベースの話になります

 

最近、片足が象のようにパンパンな女性や、股関節痛と併発して浮腫がある女性を施術する機会がありました。

 

この2例は同じ浮腫ですが、異なるアプローチで改善したので、ご紹介しようと思います。

ケース①片足が象のようにパンパンな女性

40代女性

10年前から両足の浮腫と痛みが出だし病院で診てもらっても何もわかりませんでした。少し歩いたり立っていると足全体が重く痛い感じがして膝が曲げにくくなり、足首と踵も動かすと痛みが出ます。

(問い合わせ内容から抜粋)

10年前、3年前内科で様々なチェックするが異常なし。

車の助手席に座っていても、足が浮腫むので足を上に上げていないと移動もできない。

裕福な方で海外旅行が趣味だけど、飛行機は怖くて10年以上乗れてない

両足浮腫んでいるとお問い合わせあったけど、左足の浮腫が強く、象の足ようにパンパン。

■疼痛

底屈で前内側に痛み NRS 2程度

痛くて夜寝れない

■既往歴

橋本病

中高生の時 ダンス 捻挫を数回(両足)

仮説

明確な既往歴は橋本病がある程度。

左の片足の浮腫だけど、橋本病が影響していると考えると、内部障害系から浮腫が生じていると仮説を立てました。

評価

パッと触った感じは浅筋膜がパツパツで左右差がすごく、浮腫がある方の足は全然動きがなかったです。

なので、初回は浅筋膜の動きを出すことを徹底することにしました。

内部障害の評価をするにも、これだけパツンとしていると評価しにくいと考えたからです。

ただ、前内側の股関節は明らかな筋膜の動きにくさがは確認できました。

1回目の施術

右は大腿前方、左は下腿の前内側、大腿の前内側の浅筋膜の動きを出すことに時間を取りました。

本当に軽い圧で、動かし続けました。

その結果、前内側の股関節の筋膜の動きもよくなり、その場で浮腫が少し減りました。

2回目の施術

痛みはあるけど、はちきれそうで寝れない感じはなくなった

底屈の痛みも少し残っている

主観的には浮腫がかなり減っている

浅筋膜の動きは悪いけど、1回目よりは良い

前内側の股関節 足関節の深筋膜の施術を追加

施術後は履いてきたタイツが緩々に。

3回目の施術

雨だから少し浮腫んでいるけど、普段とは全然違う

前内側の股関節 足関節を再度チェック やや硬さあり▶︎施術

バランス取るため後外側をチェックすると 股関節 膝関節に硬さあり▶︎施術

施術後は底屈の痛みはなし

4回目の施術

浮腫かなり減った

「昨日気づいたけど、今までシャワーを足にかけたら痛みがあったけど、全然痛くなくてお風呂も入れるようになった!」

浅筋膜

前内側 股関節 足関節

後外側 股関節 膝関節

がまだ少し硬さがあったので施術

体幹までチェックして 前内側の胸部を追加で施術

むくみは左右差なく、痛みもほぼなし

後日談

足をおろしていても浮腫むことがなくなったので、旅行に行けるようになった

大阪ー沖縄の間飛行機に乗ったけど、むくみもほとんど出なかったから、旅行が楽しめた

と報告いただけました。

ケース②股関節痛と併発して浮腫がある女性

40代 女性

百貨店の化粧品売り場での立ち仕事 7cmのヒール

右足の付け根部分が長年痛んで、改善しません。

(問い合わせ内容から抜粋)

■疼痛

立ちっぱなしだと痛みが出る

開排動作で痛み ROM制限

背臥位での股関節内旋も痛み ROM制限

■既往歴

バレエをしている時に何度か捻挫

10歳の時事故

■内部障害の情報

生理の時の浮腫がひどい

1回で2-3kg体重が増える

仮説

生理周期での体重の増減もあるが、運動器的な痛みが主訴で捻挫が数回あるので、第一回目の仮説は捻挫からの上行性の筋膜代償が生じていると考えました。

評価

足関節と股関節を360度触診してどのラインを施術するかを決定しました。

前内側の股関節、足関節

後外側の股関節

に筋膜の固さがあったので、前内側と後外側のラインに決定しました。

ライン上で硬いところないかを評価すると

後外側の膝関節、足関節がかなり動きが悪かったです。

施術

後外側の膝関節、股関節の施術をした結果、開排動作は痛みなく可能。

そのまま長軸に後外側の足関節や腰部も施術して、前内側の股関節はバランスを取るために施術してエクササイズの指導。

エクササイズは股関節使えておらず、TAでの代償していると考えhalf kneeling系のエクササイズを指導。

個人的にhalf kneelingのエクササイズ大好きです。

後日談

 

痛みが減って、さらには翌日のむくみも減ったという報告がありました。

 

2症例から考えられること

内部障害由来と考えられるケース①と、過去の捻挫が影響していると考えられるケース②共通して施術しているのは前内側の股関節です。

前内側の股関節は解剖学的にも、リンパ節があるため筋膜の介入が有効だったのではないかと考えます。

浅筋膜には神経や、血管、リンパも存在することからも考えられます。

経験上、他の浮腫の方にも前内側の股関節の浅筋膜への介入が有効なことが多いです。

浅筋膜なので、強い圧ではなく、やさしい圧で動かすことがポイントです。

足部がむくんでいるからと言って、足ばっかりマッサージしていても、効果は少ない可能性があるので、筋膜の視点から評価、介入する際は前内側の股関節の浅筋膜もチェックしてみてください。

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